説明は末尾に書きます。
抜粋部分、こちらからダウンロードしてお読みください。
「日本型排外主義」の著者として有名な樋口直人教授の 意見書がネット公開されました。 http://goo.gl/3vav0K
在特会やネット右翼への対応を考えるにあたって、... 「転倒した因果関係」(上述リンクの216頁)という理解は、 とても重要だと思います。 これを見誤ってヘイト対策をしようとしても、 効果的な抑止になりません。
かえって、ヘイト拡散のきっかけをあたえて 「敵に塩を送る」ことにすら、なりかねないからです。 (私も、実際に法廷での証人尋問で桜井誠と対峙して、 はじめて、この特徴を理解するようになりました。 よろしければ、上述掲載記事の 93頁以下、 「3 真の目的は…」のところ、ご参照ください)
ヘイト問題に関心のあるみなさんに、 twitter facebook等で広く拡散していただき、 ぜひご一読をお願いしたいと思います。
___以下、抜粋________________________ 以上みてきたように、在特会の存在理由に関わる「在日特権」なるものは、すべて根拠のないデマとみなすべきである。 では、なぜ在特会は「在日特権」 なる虚構を掲げ、それにもとづ き在日コリアンを無差別な攻撃対象とするのか。
それは、「特権」があるから在日コリアンを攻撃するのではなく、在日コリアンを攻撃するために「特権」をねつ造しているからといわざるをえない。つまり、何らかの根拠があって在日コリアンを憎悪するのではなく、在日コリアンを憎悪し攻撃したいから、その根拠として「特権」 なる虚構を持ち出している。その意味で、自ら掲げる「在日特権の廃絶」が在特会の目的というのは方便にすぎず、実際には在日コリアンを憎悪・排斥してよいという人種差別思想を宣伝・実行することを目的としている。在特会の行動を理解するにあたっては、このように 転倒した因果関係 を前提としなければならない(注釈13)
こうした見方は、何も私が独自に持つものではない。以下でみるように、京都朝鮮学校襲撃事件をめぐる民事裁判の一審判決も、l審に被告の行動(示威活動①)を同様の因果関係によって理解してる。 (以下略) ____________________________ (注釈13)人種差別に関わる案件をみるに際して、通常とは悶巣関係を惣定する必要があることは、西欧の研究でも指摘されている(ThijlSunier and Rob van Ginkel,'" At Your Service!' Renect:ions on Ihe Rise of Neo-Nationalism in Ihe Netherlands," Andre Gingrich and Marcus Bankse ds.,Ne o-Nationαlism in Europe and Beyond:Perspectives from Sociα1A nthropology,B erghahn Books,2006)。